Googleの5G技術

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周波数割り当ての動向をある程度踏まえたうえでの実験をしている様子。28 GHzは以前からSamsungが取り組んでいた周波数で、Samsung冬季オリンピックに間に合わせるように、アメリカのNYU labと共にphased array技術から電波伝搬モデリングに至るまでの研究を実施している。

 

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また、71~76GHz、81~86GHzも実験局申請をしているようで、こちらは現在基地局の無線バックホール。フロントホール用途で使われている周波数であり、SikluやE-band communications, NECといった企業が強い領域。恐らくではあるが、バックホール・フロントホール・アクセスに至るまでを周波数変換なしで伝送することを目指しているのではないかと思われる。

また、Googleは海底ケーブルを有効活用していて、自社のデータセンターをμ秒単位で同期できるようにしているようで、所有している機械学習技術と組み合わせて、5G通信のダイナミックな最適化を狙うと推測される。

panasonicのWiGig技術

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panasonicのWiGig技術

RFにおいて、I/Q加算型の移送器を用意して、フェーズドアレー技術を適用。

アナログ回路ベースの信号処理ではビームフォーマー法(所望信号の到来波に対して、最大指向性を向ける)のみの活用となるが、後段のデジタル回路にて干渉波成分を除去するような信号処理が施されている。

IEEE802.11ad(WiGig)は帯域が約2GHzであるため、デジタル信号処理部の設計負担がかなり大きく、RF側のMMICの準備はできていてもBB側のASIC設計の方が技術的なハードルが高い印象。特に、広帯域な信号を処理するため消費電力が大きくなることが大きな課題。

加えて、モジュール化も問題。端末に載せる場合、60GHzでは波長が非常に小さく、伝送線路による損失も大きい。アンテナの指向性もモジュールにすることにより変わりうる。